2008年2月3日日曜日

食文化:感想と意見

和仁皓明は「生で食べるか、焼いて食べるか」で何がごちそうかは国々によって違うと言っています。文化はごちそうに対する感覚に影響することを彼は証明しています。しかし、私は彼の解説に対して不満の点が二つあります。

一つはレヴィ=ストロースの「料理の三角形」に関してです。筆者は「ストロースも友人も手を加えた料理をプラスイメージで捉えている」と書いています。これは正しい結論だと思います。しかし、筆者はこういう考え方は差別的に捉えられる可能性があるとはっきり言っていません。生ものや発酵している食べ物をごちそうと思う人々はこの学説によると文化的に進化をしていない、つまり未開の存在、とも捉えれます。ストロースはそういう風に考えていたとは限りませんが、そういうあいまいさがあることはとても危ないことだと思います。

二つ目の点は筆者が定義した日本人のごちそうに関してです。日本人は生で新鮮な魚が一番と言う感覚を魚料理に対して持っていると彼は論じています。そして、筆者は日本のごちそうに関して、刺身や生魚のことしか話していません。しかし、日本人だからと言って刺身をごちそうと思わない人はいますし、違う国の料理をごちそうと思う人もいます。ごちそうの感覚は国々によるだけではなく、個人的な好みにもよると思います。

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